お酒の免許における「使用承諾書」を詳しく解説

使用承諾書とは

使用承諾書とは、お酒の販売場となる建物と建物が建つ土地を「お酒の販売事業として使用してもよい」と貸主や所有者から承諾を得た書面です。

「お酒の販売場とは」のページでも触れていますが、酒類販売業免許の申請にあたっては、使用承諾書が必要となるケースがあります。

口頭で承諾をもらっていても酒類指導官はOKしてくれません。
書面で承諾を得る必要があります。

使用承諾書が必要になるケースは?

では、使用承諾書が必要となる具体的なケースをみていきましょう。

ケース①:賃借の店舗を販売場にする場合
・賃貸借契約を結んでいても、お酒の販売場として使用してよいことを貸主に承諾してもらう必要がある

店舗においては、賃貸借契約書の使用目的欄に『◯◯を販売する店舗』や『□□の販売』など販売する
商品や品目が限定されているケースがあります。
この場合、酒類の販売事業として店舗を使用してよい旨の承諾を得ることになります。

・所有者が貸主とは別の第三者のとき(=転貸)は、所有者からもその場所をお酒の販売場として使用してもよい旨の承諾をもらう必要がある

 貸主と所有者が同一人物とは限りません。
 賃貸借契約書の貸主がAさんとして、所有者はAさんと妻のBさんの2名というケースもあります。

 あるいは、貸主は株式会社Aだったが、所有者は株式会社Aの代表者であるB個人ということもあります。

 いずれのケースも貸主と所有者全員から使用承諾書をもらう必要があります。

ケース②:賃借の事務所を販売場にする場合
 通信販売免許や卸売業免許は事務所を販売場として申請することになります。
 ケース①と同様に
・賃貸借契約を結んでいても、お酒の販売場として使用してよいことを貸主に承諾してもらう必要がある。
・所有者が貸主とは別の第三者のとき(=転貸)は、所有者からもその場所をお酒の販売場として使用してもよい旨の承諾をもらう必要がある。

ケース③:自己が所有する分譲マンションの1室を販売場にする場合
 自己所有であっても分譲マンションの場合は使用承諾書が必要です。
 マンションでは管理規約というものが定められており、規約に『居住目的で使用する』などの条項が記載されています。

 自己所有であっても原則として居住専用としてのみ使用でき、事業では使えないということです。
 この場合、税務署の酒類指導官から「管理組合や住民の代表(管理組合の理事長)から承諾をもらってください」と要請されますので、必ず事前に確認してください。

ケース④:賃貸マンションやアパートの1室を販売場にする場合
 賃貸マンション・アパートは『居住専用』であることが大半です。
 居住専用の場合、部屋を事業で使用することは認められません。

 不動産会社や大家さんに、お酒の販売事業としての使用を認めてもらえるかを確認しましょう。

建物の権利関係が複雑なケースがあります

大型の商業施設や大きなビルでは、以下のように建物の権利関係が複雑なケースがあります。

・所有者は大手デベロッパーで、貸主は施設を運営する会社
・所有者は会社2社で、貸主は建物の管理を任されている別の会社

このように所有者や貸主の企業規模が大きい場合、使用承諾書をもらうのに時間がかかることがあります。
酒類免許の申請を検討しはじめた段階で貸主に相談することをお勧めします。

使用承諾書には何が記載されていなければならないの?

使用承諾書は、決められた書式はありません。

建物の所在地や建物利用者、「酒類の販売事業として建物を使用することを承諾する旨」などを記載します。

土地の所有者からの使用承諾書が必要となるケースもあります

地域によっては、土地の所有者からも使用承諾書をもらう必要が出てくるケースもあります。
土地は建物よりも所有者の数が多い傾向にありますので、酒類販売免許の申請を考えている場合、土地所有者からの使用承諾書が必要かを税務署の酒類指導官に確認しましょう。

土地の謄本で所有者が誰なのか、何人いるのかを予め確認しておくとよいでしょう。

土地の所有者からの使用承諾書は国税局管轄によって変わります。
まずは、所轄税務署の酒類指導官に確認してください。


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